トップメッセージ

写真:代表取締役社長 関口相三

順調な『回復のシナリオ』。さらに確実に。当社に求められる質と量、2つのニーズに的確に、柔軟に、お応えしてまいります。

株主・投資家の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼を申しあげます。また、このたびの東日本大震災により被災された皆様とご家族・ご関係の皆様に謹んでお見舞い申しあげます。

第50期(2012年1月期) 第2四半期累計期間の業績、通期の見通しについて

当社の第50期 第2四半期累計期間における業績をご報告いたします。2008年秋の「リーマンショック」は、当社が属する技術者派遣業界においても、大変厳しい経営環境をもたらしました。その影響は深刻かつ甚大であり、2009年、2010年、そして今年上半期と約3年にわたって、当社並びに当業界全般に影を落としてきました。

しかし、すでに第49期でご報告しました、その間に取り組んできた様々な施策(経営合理化、緊急営業対策としての派遣領域の拡大、事業拠点の再編、経費削減等)により業績は着実に回復基調に戻り、第50期 第1四半期においては前年以上の実績を上げ、さらにこの第2四半期累計期間においても、受注案件、売上、利益ともに前年同期を上回りました。

今期特筆すべき点として、前期までの課題であった非稼働人員のシフトが順調に行われたことが挙げられます。また、技術者単価が緩やかに以前の水準に戻りつつあることも回復に貢献しております。

東日本大震災の影響も懸念されましたが、一時的な労働工数の減少などは見られたものの、当社の主要な取引先であるメーカーの設計・開発の関連部門においては、投資マインドの低下や業務停止などが起こらず、また海外輸出や消費マインドの落ち込みなども予測よりも軽微で、当社の業績には影響を及ぼしませんでした。

下期においては、急速な円高が進行していることによる不透明感はあるものの、大きなリスク要因は顕在化しておらず、順調に推移していくと予測しております。

市場環境が厳しいと言われる現在の技術者派遣業界の中で、今期当社がいち早く回復基調に乗せられた理由としては、積極的な採用活動もその一つとして挙げることができると考えております。2008年秋の「リーマンショック」以降、他社が採用を抑制している中で、「今こそ質の高い人材を獲得する好機」と捉え、積極的に新卒を含めた採用を行ってまいりました。その人材が、早くも業績に貢献しております。今後も下期においては、中途採用による即戦力の確保で現在の需要にお応えするとともに、2012年4月新卒入社者は、150名を目標に掲げ採用を推進したいと考えております。分野別では、機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発それぞれバランスの良い人材確保を目指してまいります。

事業推進のための組織変更について

2011年2月1日より、当社では、事業本部を再編し、ハイレベル技術者集団及び企業ブランド力の向上を目的とする『ヒューマンリソース事業本部』、その中でエキスパートとして活動できる人材を集めた『ハイパーアルトナー事業部』、従来型技術サービスの拡大を目的とする『エンジニア事業本部』を設置いたしました。(詳しくは「IRトピックス」をご覧ください。)その趣旨のとおりに順調にその成果が出始めております。

まず、設立の経緯をご説明いたします。

当社は、現在の技術者派遣業界で「質」と「量」の二極化が進んでいると認識しております。その一極を担うと期待されているのが、より高いスキルを有し、お客様の事業にコミットできるエキスパート志向の技術者です。これは企業側からの要請だけではなく、派遣技術者の中でも、このような意識を持って働きたいという意志と力を持った人たちが増えていることも背景にあります。高いレベルの仕事で高い価値を生み出すこと、これは結果として企業に利益をもたらし、技術者としても働き甲斐を得られ、当社においてもリーマンショック以降下落傾向だった技術者単価を押し上る要因となるなどこの事業本部再編は、非常にメリットの大きい取り組みとなります。

すでに機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発の3分野に関連する、9つのテーマで、プロジェクトリーダーとして指揮管理ができ、リーダーシップを持って人材の教育指導が行えるレベルの30名のエキスパートがチームとして活動しております。今後、『ハイパーアルトナー事業部』において、さらなるハイレベル技術者集団の構築を計り、請負やチーム型派遣といった高付加価値、高ベネフィットを提供できるエキスパートを輩出いたします。「アルトナーのブランド」として、当社全体を引っ張っていき、また、従来型の派遣形態とのシナジーも狙ってまいります。

「企業の要請だけではなく、派遣技術者自身の多彩な働き方の希望にも応えたい」それが当社の想いです。自分の生活基盤を大切にしながら定時で、同じ場所での仕事を希望する技術者、大きなプロジェクトを自分の力で成功させたいと願うエキスパート。いずれも当社は「技術者の夢をサポートする」という観点からサポートしてまいります。その結果が当社の継続的な成長にもつながっていくと考えております。

中期的な事業戦略について

2008年秋以降の厳しい状況から第50期 第2四半期累計期間ではようやく回復の歩みを踏み出せることができました。「非稼働人員の的確なシフト」、「積極的な採用活動」、これをベースにした「組織変更による質と量どちらにも対応できる体制づくり」といった現在実行している『回復のシナリオ』。まずは、この歩みを確実にすることが第一と考えております。

その上で、新たに中期経営計画を策定し、2013年より実行に移す。これが、今、当社が進めている中期的な事業戦略です。適正な採用、適正な人材のストック、そして基礎的な研修や高度なスキルとマインドの醸成。これらを今、行うことが、回復のシナリオ以降のフェーズを支える重要な取り組みとなるはずです。

2013年以降の中期経営計画の中で、新しい試みとして検討しているのが、人材紹介を専門とした事業部の立ち上げです。この事業部では、派遣に留まらず、優秀な人材を企業に紹介することで、企業側には「長期的に活躍できる即戦力の採用」というメリット、当社側には派遣技術者のキャリアプランに、新しい選択肢を提供できるというメリットがあります。

その他、様々な施策を行う上でも、現在進めている回復のシナリオを進めてまいります。

配当等、株主還元についての説明を含め、株主・投資家へ向けてのメッセージ

前々期、前期と過去2期、配当、株主還元で不本意な結果となり、株主・投資家の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしました。今期は、1株当たり中間配当を10円、期末配当予想を10円とし、合わせまして通期で20円の配当を見込んでおります。当社で、中間配当、期末配当の年2回の配当は初めてとなります。

現状、下期における不安要素はあまりありませんが、今期は回復を確実にしていく年と定め、プロセスを大切にしながら、気を緩めずに取り組んでまいります。また、来年、当社は設立50周年を迎えます。その記念すべき年に、株主・投資家の皆様のご期待に添えるように、事業戦略を前進させてまいります。

株主・投資家の皆様には、回復のシナリオ、これに続く事業戦略に、引き続き、ご理解とご支援、ご協力を賜りますよう、何卒、宜しくお願い申しあげます。

代表取締役社長 関口相三
2011年10月

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