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アルトナーエンジニア

レーシングカーのエンジン開発はスピードが勝負。そこに見えたハイレベルなプロジェクトに携わるための3つの条件。

レーシングカーのエンジン開発は、設計を終えたら直ぐさま形にしなければなりません。その現場は、出来上がったレーシングカーと同じように、スピードが勝負の世界。S.Fさん(以下:Sさん)は、自動車メーカーで、そんなレーシングカーのエンジンの吸気系の部品を、研究しつつ設計開発したり、技術計算やレポート作成などを行う業務に携わっています。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

Profile

ハイバリューグループ
機械 エキスパート S.F

基礎工学研究科 材料工学専攻
2013年新卒入社 30代
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉

新しい性能のものをつくる。
その大元の「材料」が好きだった、Sさんは、
学生時代は、材料工学系の分野を研究していました。

新しい性能のものをつくるという意味で、その大元の「材料」が好きだった、Sさん。材料を勉強・研究したいと考えて、学生時代は、金属の表面処理や、炭素繊維強化プラスチックなどの複合材料の材料工学系の分野を研究していました。金属であれば、フライパンなどにも応用されていますが、準結晶と呼ばれる、結晶でもアモルファス(非晶質)でも無い高次元な結晶の研究であるとか、昔から弁当箱に使われているアルマイト(アルミの陽極酸化)などの表面処理・改質などです。複合材料であれば、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics:炭素繊維強化プラスチック)の研究などです。いずれも、その材料にどんな物理的な特性があるのかなどを探っていくのです。

当然、Sさんは、その先の就職活動では、まず素材メーカーへの就職を考えていました。一方で、機械や設計にも関心があり、自身が学んできた“材料”という基礎領域の、そのもう少し後にある最終製品に近い所、つまり、その材料を使用したプロダクト自体を図面化して設計するという方向に心は動いていきます。

CADをいじったことも、図面も描いたこともなかった。
それでも、設計開発の道を歩めると思ったのは、
アルトナーとの出会いからでした。

実際の就職活動で、自動車メーカー、金属メーカーなども行ってみるのですが、設計や開発という業務にも惹かれているSさんには、一つの懸念がありました。材料を学んでいたので、配属先では材料系の開発を、ずっとやることになるのではないかと。さらに、CADをいじったことも、図面も描いたこともない…。そんな中で出会ったのがアルトナーでした。

まず、アルトナーでは「機械設計」という分野で正社員として就職でき、研修で設計図面を読むことや描くこと、CADを学ぶことができるので、経験のないSさんにとって、これから機械設計のエンジニアとして、キャリアを構築していける環境として最適でした。そして、様々な業務で、新しいことに挑戦できる可能性は、自分の志望に合致していたので、最終的にアルトナーに入社することに決めたのです。何より、アルトナーはエンジニアを様々な会社に配属しているというだけに、自社の“人”に対して、付加価値を見出していくことに、力を注いでいることが強く感じられたのも大きな理由でした。

飛行機の部品を次世代の炭素繊維で作る。
それが、最初に配属された会社でのSさんの仕事でした。

Sさんが最初に配属されたのは、飛行機メーカー。そこで飛行機のある部品を、次世代の炭素繊維で作るという仕事に携わりました。どちらかと言えばテストをメインに、その中で、設計の図面を見たり、実務も学んでいきます。Sさんは、自身が学んできた材料の知識に加えて、アルトナーの研修で、設計やCADを重点的に勉強できたこと、教えてもらったことが、功を奏していたと振り返ります。そうして1年ほど業務をこなしてきた頃、Sさんは、もっと技術的要求が高くて、ハイレベルな現場で自分の力を試してみたいと考え、アルトナーに相談します。

待っていたのは、レース用エンジンの開発の現場。
間違いなくプロの集団に入っての、緊張のスタートです。

アルトナーに相談したSさんは、アルトナーの中でも、名だたる大手メーカーの技術的に困難な案件を手掛けるハイバリューグループに志願し、面談などの諸条件をクリアし、所属することになりました。高報酬も魅力ですが、何より新たな配属先では、希望していたハイレベルな業務へのチャレンジが待っていました。

そこは、レース用エンジンの開発現場です。より高い意識で仕事にチャレンジしたかったSさんとしては、とてもやりがいを感じたそうですが、間違いなくプロの集団の中で、いきなりレース用エンジンの開発を手掛けるということで、最初は本当に緊張したそうです。レースとなると、設計をしたらすぐさまエンジンを形にしなくてはなりません。不具合の修正もその日のうちに行わなければならず、そのスピード感には圧倒されっぱなし。でも、やりがいはとてもあって、エンジニア冥利につきる刺激を毎日受けたのです。

失敗と、先輩のリカバリーから次を学んでゆく。
こういう流れでやれば大丈夫だと、身体でわかってゆく感覚です。

Sさんが作るのは、エンジンの吸気系の部品です。市販の量販車と同じように、開発はコンピュータ上にある「プラントモデル」と呼ばれるエンジンのシミュレータを使って行われます。試作もテストもコンピュータ上で、全部行います。量産車と違うのは、設計とテストに与えられている時間の短さと、二律背反の要件をギリギリでバランスを取り、パフォーマンスを引き出さなければならないこと、そして、レーシングカーなので、振動環境も走行条件も、普通ではない過酷さに耐えられなければならないことです。

一番最初に、Sさんが作った部品は、案の定、テストで壊れました。壊れても、期限は変わりませんから、それを何とかするという作業が待っていました。その時、先輩がかなりリカバリーをしてくれたのです。一緒に、期限に間に合わせるという作業の中から学んでいったのは、もしもう一回作った時に、そうなっても、自分でこういう流れでやれば大丈夫なんだという感覚。どうリカバリーすればいいかが徐々に、Sさんのスキルに変わっていきます。

エンジン全体の中で、自分の作る部品が
どうあるべきかを突き詰めていきたい。

レースエンジンに使われる部品は、軽い方が良い一方で、高い強度が求められています。皆、これで絶対に大丈夫と思って作っていますが、それでも実際にエンジンを回してみると、様々に対応しなければいけない問題が起こるのです。それがレースエンジン開発の世界です。大丈夫だと言う計算と安全率で、まずは作る。それをテストし、少しずつ詳細に改良、アップデートを重ねてパワーアップしていくのだそうです。

部品を開発してきて、5年目のSさんは、これまでは自分の作る部品そのもの、という部分を掘り下げていく段階だったと思っています。ちょうどいい自分なりのバランスの、まず壊れない部品が作れるようになってきたいま、次は、エンジン全体という視点を持って、その中で『自分の作る部品がどうあるべきか。』を突き詰めていきたいと考えています。

同時に、ハイバリューグループのエキスパートになったばかりのSさん。自身を含め5人のチームのリーダーも務めています。今いる環境で、どのような仕事のやり方をすれば効率的なのかなどの情報共有も行いつつ、まずは自身も含めて、アルトナーでは、皆で技術力を上げていくことが重要と考えて、チーム全員の状況を把握し、方向性を決めていくことに取り組んでいます。

ハイレベルなプロジェクトへ携わるための3つの条件。

ハイレベルなプロジェクトへ携われるかどうかは、1つには『運』だとSさんは言います。ただしそれは、運が良いとか、悪いという捉え方ではありません。基本的には、誰にでも『運というチャンス』が巡ってくるという意味です。2つ目は、その巡ってきたチャンスを逃さずにつかめるように、日々技術的なスキルを鍛え上げておくことと、コミュニケーション能力なども高めておくことです。3つ目は、そのチャンスに、現在の自分のスキルで対応できるかという不安の前に、まず恐れずに挑戦することを考えてみることです。やってみれば何とかなることも多分にあるということです。

特に2つ目の、技術的なスキルを鍛える方法として、Sさんが大事にしていることは、『自分のいま作っているモノ、やっていることを本当に理解できているか?』を、常に自分自身に問い掛けて行くことです。問い掛けてみて、分からないことがあれば、そのことに関しては勉強して、調べてきちんと理解できるようにする。そうすれば、自分で自信を持ったモノを作ることが出来るということです。

チャレンジできる環境を活かして
視野を広げていくのは大事なこと。

Sさんがアルトナーで働いてみて思ったこと。それは、本当にトップレベルのエンジニア達しか参画出来ないんじゃないか?と思うプロジェクトでも、例え初めは何も知らなかったとしても、本人が望んで、勉強や経験を積み重ねていれば、アルトナーは、そういうプロジェクト、現場へ、大丈夫だと信じてエンジニアを送り込んでくれる会社だと言うことです。

最終的に、1つの分野を突き詰めるにしても、色々なチャレンジを続けるにしても、アルトナーの様な環境があるのなら、あまり何かにとらわれ過ぎずに、とりあえずでも良いから、様々な業界を見たり経験してみた方が良いと、Sさんは仲間や後輩にアドバイスしたいと考えています。それは、広い視野を持った、豊かなエンジニアになるためには必要なことだと、その経験から感じているからではないでしょうか。

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