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エンジニアの生き方

「作り手の声、買い手の声、売り手の声」をリアルに思考できる、バランス型40代エンジニアへの成長の過程。

H.Y.さん(以下:Hさん)はアルトナーに新卒で入社して電気機器メーカーに配属され、40代を迎えた今は、請負・受託グループで開発業務を行っています。現在、在宅勤務を主体としながら機能設計書の作成から品質管理までをこなしています。その守備範囲の広いソフトウェアの開発業務や経験してきたことについて、オンラインでインタビューさせていただきました。そこからは、物事を多角的に考察することができる『バランス型』のエンジニア像が見えてきます。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

Profile

請負・受託グループ
ソフトウェア エンベデッド H.Y.

大学院工学研究科 情報システム工学 専攻
2006年 新卒入社 40代
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉

エンジニアを選び目指したのは、
モノ作りが楽しいと感じていた子供の頃の延長です。

一からモノを作ったり、いろいろな組み合わせから新たなモノを作り上げたりと、子供の頃からモノ作りに関する作業が楽しいと感じていたHさん。その当時は出来上がったモノの改良を続けて使い勝手を良くしたり、時には仕組みが知りたくて製品を分解し壊してしまうこともありました。自分が作り上げたものが人に喜んでもらえること、そうしたことが楽しいと思える性格だったから、その延長でエンジニアを選び目指したそうです。

遺伝的アルゴリズムを用いた研究から
「数字を見極める姿勢を持つこと。」を学びました。

Hさんが大学院 工学研究科 情報システム工学 専攻で取り組んでいたのは「生産スケジューリングに関する研究」。半導体製造などの繰り返し工程がある生産システムの最適なスケジューリング方法を考察するのに“遺伝的アルゴリズム”を用いる研究です。

一般的に「組み合わせ最適化問題」と呼ばれていて、沢山の工程の組み合わせを無数に作り、その中でも優秀な結果が出た“組み合わせ”を選択・抽出し、それらの組み合わせの一部を遺伝子のように組み替え、再び優秀な結果の組み合わせ”を求めていくというものです。これを繰り返すと完全な正解(100点)は求められないものの、短時間でかなり完全な正解に近い「最適解」が得られます。

Hさんは、この学生時代の「最適解」を求める研究への取り組みの中で、数字の集まりや、かたまり方によって最適解がかなり変化する様から「数字を見極める姿勢を持つこと。」を学びました。それは今の仕事にとても役立っているそうです。

アルトナーを選び就職したのは、考えていた
大きく2つの点を実現できると思ったからです。

Hさんがエンジニアとして社会で歩むためにアルトナーを選び就職した理由は、自身が考えていた大きく2つの点を実現できると思ったからです。1つ目は、やりたい仕事や目標の方向性を、自分の意志で追いかけたいということ、2つ目は終身雇用という考え方が成立しなくなってきた社会の中では、経験や様々なお客様と接する機会がある方が自身のスキルアップにも繋がり、リスク回避にもなるということです。アルトナーには企業と協力してモノ作りを続けてきたという長い歴史があり、そこで培われてきた多くのモノ作り技術に関われる期待も大きかったそうです。


それともう1つ、アルトナーには勤務地のエリアが限定できるという制度があったのもHさんの将来にとっては大きな魅力でした。入社当時は独身で、勤務地をエリアフリーとして仕事をしていましたが、結婚のタイミングでエリアを限定する申請をしたのです。夫婦共働きで定年まで安心・安定して働き続けたいと考えていたHさんにとってはとても重要な制度なのです。

20代から経験してきた幅広い業務の積上げは、
やがて30代後半からの設計開発業務へと繋がります。

20代のHさんは顧客の製品開発にかかわるツールや顧客製品のサポートを主な業務としながら、組み込みソフトウェアの機能評価も行っていました。その評価作業はテスト項目数も多くミスも発生しやすかったのですが、Hさんはツールで実行可能なスクリプトなどを使用して、可能な限りテストを自動的に実行するようにしていたそうです。他にも協力会社との渉外、部下の指導や業務交渉なども行っていました。

30代後半、配属先で様々な業務に取り組み、スキルを積上げてきたHさんに転機が訪れます。もともとサポートを行っていた顧客製品の新規開発の人手が足りないという話が持ち上がり、開発協力の声がかかったのです。設計開発に関わりたかったHさんは二つ返事でその提案を引き受けました。以来、請負・受託で設計開発に参加しております。

40代の自身を『バランス型に成長している。』と分析しています。

20代・30代で積上げてきた経験や知識は、確実に今の自分に生かされているとHさんは振り返ります。売り手として優秀な営業や、長年設計開発を続けてきたエンジニア、それぞれの分野のスペシャリストと一緒に、もしくは見ながら歩んできた40代の自身を『バランス型に成長している。』と分析しています。

社会人としての信用を意識し、常に真摯に顧客とコミュニケーションを取ってきたことはもちろん、サポートなど幅広い業務にかかわってきたため「作り手の声、買い手の声、売り手の声」を踏まえた思考が出来るようになったとHさんは言います。こうしたスキルがベースにあることこそが『バランス型』のエンジニアたる所以で、作り手の一方的な思想を設計・開発に盛り込まない考え方が現在の広範囲な業務に活きているのです。

新型コロナウイルス感染予防対策として
在宅勤務で業務を行っているHさんの様子。

ドキュメント作成(設計)、コーディング(開発)、テスト、チーフ及びチームのフォローなども環境が整っていれば大概の作業は自宅で実行できます。それらを円滑に進めるためのコミュニケーションもメールをはじめ、グループチャットやオンライン会議など用途に応じて使いわけています。オフィスに出る必要があるのは、評価機器を使用する場合です。


こうした在宅勤務が滞りなく実現できているのは、顧客企業の迅速な新型コロナウイルスへの対応と、チームが構築した開発ツール群の大半が問題なく利用可能になっていることが大きな要素になっているとHさんは言います。また、これまでにない勤務スタイルはスムーズかつ効率的なメリットがある一方で、仕事へのモチベーション管理、ダラダラと仕事をせずメリハリのある業務を行う必要性など、オフィスでの勤務にはない自己管理能力が試される一面があるそうです。

アルトナーには「請負・受託」という
もう1つの選択肢が用意されています。

アルトナーに正社員として入社したエンジニアは、様々な顧客企業に配属され様々な開発業務に携わりながら、それぞれのキャリアを積上げていきます。そのメリットの1つとして顧客に直接業務指示を受けながら、比較的近い立場で仕事が出来るということが挙げられます。特に20代や30代にとっては、自身がスペシャリストとしてスキルアップしていく環境として最適と言えます。

そのままスペシャリストとしての道を歩んでいくことももちろん可能ですが、アルトナーには「請負・受託」というもう1つの選択肢が用意されています。新人、中堅、シニアと多様な人財が集まったチームとして開発に取り組むのです。

今まで積上げてきた知識や経験が問われる厳しさもありますが、開発リソースをチームとして請負・受託側でコントロールできるなどのメリットがあります。また、シニアからは仕事に対する取り組み方を提案してもらえたり、若手からは自分の考えへ刺激をもらう良い機会になるなど、今までにはなかった学びの場にもなっているとHさんは感じています。

課題や障害の解消、狙って取り組んだ仕事の効果が得られた時などの「成功体験」が原動力のHさん。現在の目標は、設計業務をより上流から関われるようになること、1つのプロジェクトを全てコントロールできるようになることです。

自分自身で歩む道を決めていける環境が
アルトナーにはあると感じています。

モノ作りが人より得意で、好きだと思うならエンジニアとして社会に挑戦してみませんか。モノ作りを深化させることが好きならばスペシャリストとしてその道を歩み続けても良いし、それを統括して、また違った性質のモノを作り出すことが好きならばマネージメントを目指すのも良いと思います。それを自分自身で決めていける環境がアルトナーにはあると感じています。

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