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エンジニアの生き方

10年半のスキルとキャリアが産休・育休取得の後押しに。 仕事と子育ての両立を目指す女性エンジニア。

働き方改革関連法や女性活躍推進法の施行によって、仕事と家庭生活の両立を支援する動きが広まりつつあります。これからは出産してママになっても、復職して第一線で活躍する、そんな女性エンジニアが増えていくのではないでしょうか。産休・育休取得後も以前と同じ顧客企業でエンジニアとして働く横尾琴美さん(以下:横尾さん)に、産休・育休を経験して感じたことや復帰後の生活スタイル、今後の目標などについて聞いてきました。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

Profile

ワイドバリューグループ
電気・電子エンジニア 横尾 琴美(よこお ことみ)

2006年 アルトナー入社 電気工学科卒業
【現在の配属先顧客企業と担当製品】建設機械メーカーで、「ベンチシミュレータ装置の開発」におけるハード及びソフト開発
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉

周囲の理解や充実した制度があったからこそ、
安心して産休・育休に踏み切ることができました。

新卒でアルトナーに入社してから産休に入るまでの10年半に渡り、1つの顧客企業に配属されてきたという横尾さん。長年のスキルや実績によって、先方からも戦力として認められ、固い信頼関係を築いてきました。産休・育休の取得に当たっては、周りの理解があることや、アルトナーの先輩に制度を利用した人がいるのを知っていたことから、ブランクがあっても仕事は続けられるだろうと考えていたそうです。「自分もそろそろいい年齢なので、いつまでも不安に思っているとなかなか子どもが持てないかなって。休暇を取って子育てをしようと踏ん切りをつけました」。

顧客企業にはアルトナーから一緒に配属されていた男性の後輩が2人いましたが、産休のことを伝えると、おめでとうと祝福してくれたと言います。「後輩に引継ぎをお願いすると、『分かりました』という感じで。彼らも多少は不安があったかも知れませんが、お客さんもいい方たちが多く、サポートをしてくださったので、大丈夫だったみたいです」。

また、横尾さん自身は復帰後も同じ職場に戻ってきたいと考えていましたが、その時点では育休がいつまでになるのか未確定であり、1年以上経つと状況も変わる可能性がありました。そのため、戻れなくても大丈夫なように、時間を掛けながらしっかり引き継ぎを行い、準備を万全にしておいたそうです。

約1年半の産休・育休中も会社がしっかりサポート。
疑問や要望にも一つひとつ丁寧に対応してくれました。

産休・育休の手続きや担当者との連絡はどのように行っていくのか。将来的に出産を考える方にとっては、気になるところではないでしょうか。横尾さんはまず、4カ月ほど前に制度利用の希望を伝え、その後産休期間に入りました。「出産日が確定してから育休を取る日数が確定するので、生まれてから育休用の書類を一度提出し、『ここから育休をお願いします』というような申請をしました」。結果的に、産休・育休を合わせて約1年半仕事から離れていたそうです。

アルトナーの人事とのやり取りは基本的にはメールで行い、メールで伝えにくいことなどは電話でも確認。また、原紙が必要な書類は郵送していました。「私は里帰り出産をしたので、産休・育休中も自宅と実家を行ったり来たりしていました。人事の担当者から『書類を送るので返送してください』と言われても『今、実家にいるのでこっちに書類を送ってください』などと振り回してしまうことが多かったのですが、とても柔軟に対応してくださって。ほかにも、分からないことを色々と質問したんですが、きちんと確認して、なんでも教えていただいたので、安心できました」。丁寧なサポートがとても印象に残ったと言います。

職場復帰に向けてブランクを埋める勉強をスタート!
夫婦で家事分担を相談し、復職後の不安も解消。

初めてのお子さんということもあり、産休・育休中は子育てに必死で仕事のことを考える余裕がなかったという横尾さん。産後半年を過ぎる頃、そろそろ保育園の準備をしなくてはと考え出すようになってから、「いま会社はどういう状況なのだろう」と気に掛けることが増えていきました。復職前には営業の担当者に顧客企業の様子を聞き、自分に足りないところを勉強しておこうと、育児の合間に本やインターネットなどで情報収集を行っていたそうです。

また、保育園にお子さんを預けられることにはなっていたものの、横尾さんの実家は遠いので、職場復帰後の日常的なサポートまでは頼れません。そのため、夫婦であらかじめ家事の分担や保育園の送迎について話し合い、準備をしていたので、復職後の不安もなかったと言います。

顧客とエンジニアの橋渡し役として、
より働きやすい環境づくりを提案しています。

ワイドバリューグループ 横浜EC
シニアチーフ 片岡 勇一(かたおか ゆういち)

【現在の業務内容】
顧客企業の設計開発におけるニーズを把握し、当社エンジニアが持つ技術力を提案。最適な人材のマッチングを図り、顧客企業の課題解決をサポートする業務。
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉


横尾さんは10年半もの長期に渡り顧客企業で活躍していたので、お客様からも高く評価されていました。先方には仕事もよく知っているし、できれば戻ってきて欲しいと産休前からおっしゃっていただいたほどです。

育休中の横尾さんとのコミュニケーションは、復帰の時期が迫るタイミングでは密に取らせてもらいました。「会社の規定で言えばここで復帰ですけど保育園の入園は大丈夫ですか」とか、「元のお客様から戻ってきて欲しいと言われているけどもどうですか」とか、勤務時間の詳細な相談などを電話や面談でも行いました。子どもがまだ小さいので、横尾さんに会社に来ていただくのは大変だと思い、我々のほうで横尾さんの自宅近所の喫茶店などに出向き、「お子さんも連れてきていただいて問題ないですよ」と時間や場所も調整させてもらいました。

顧客企業の現場の方には理解をいただいています。何か急で迎えが必要だったり、子どもの体調不良というときには、早退や欠勤があっても、そういう事情であれば構わないということで、柔軟な対応ができるようになっています。

横尾さんに限らず、月に1回以上はエンジニアと面談という機会を設けているので、そこでは何か困っていることがないか、本人の要望や希望を聞いて、対応できる範囲で顧客企業に相談することを行っています。仕事以外の子育てのところでも色々な話ができるような環境づくりを心掛けています。

子どもにいつ何が起きるかわからないから、
今日できる仕事は今日のうちにやってしまう。

休職前と復職後では横尾さん自身のモチベーションは変わらないものの、仕事の進め方に対する意識が以前と変化してきたようです。「育休明けはやはり子どもの体調によって、いつどのぐらい休んでしまうか分からないというのがあるので、出社できるときに最大限のことをやろうと、前倒しに取り組むように少し意識は変わりましたね」。

また、お子さんの体調が悪いときなどに勤務を休んでしまうことがあっても、周りの方々が、そちら優先でと気遣ってくれるそうです。配属先には横尾さんと同じような立場の女性もいるとのこと。そういう方たちと情報交換をしつつ、周りのサポートを受けながら、安心して働けているようです。

ハードとソフトの両方に携わる業務は大変である一方、
スキルアップに繋がっていると感じています。


横尾さんは現在、建設機械メーカーで、ベンチシミュレータ装置の開発におけるハード及びソフト開発を担当しています。ベンチシミュレータとは、ECUという建設機械を制御するコンピューターのソフトウェアを検査する装置のこと。このベンチシミュレータを使って、ソフトウェア開発をしている部隊が自分たちの作ったソフトウェアをテストしています。彼らの要望に合わせてベンチシミュレータの装置の改造や開発を行うほか、報告のあった不具合などを修正したりしています。

ライフステージが変わるたび、一緒になって考えてくれる
アルトナーだからこそ、次の一歩が踏み出せるはずです。

今後、エンジニアとしては、英語をもっと勉強していきたいという横尾さん。ソフトウェアは広く浅くしか携わっていないので、そちらも身につけていきたいと語ります。「今、MATLABを業務で使う機会が多いので、C言語に限らず色々なソフトウェアを学んでいければ、顧客企業でできる業務の幅が広がるのではないかと思っています。」。

プライベートのほうでは、とにかく子どもが元気に育ってくれるのが一番とのこと。今後、横尾さんの後に続く女性エンジニアや、エンジニアを志望する女子学生に対しては、「自分が考えているよりもハードルは高くないことを伝えたい」と言います。「まだ妊娠をする前に、子どもを産んだらどうなるかなと思っていたようなことも、実際には問題なくやれています。そんなに尻込みしなくても、なんとか頑張れるよ、と励ましてあげたいですね」。

また、仕事と家庭を両立している現在、一人ひとりに合わせた環境づくりをしてくれるアルトナーは働きやすい会社だと実感を深めたようです。「子育て中の今もそうですが、相談をすると会社も考えてくれるのがわかります。今後、様々な立場になったときも親身になってくれると思うので、子育てに一区切りついた女性なども安心して働けるのではないでしょうか」。確固たるスキルと強い向上心を持って輝き続ける横尾さん。女性エンジニアの未来をこれからも切り拓いていってくれることでしょう。

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