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サステナビリティ

気候変動(TCFD提言に基づく情報開示)

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基本方針

近年、地球規模で社会環境が変化し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づく取り組みなど社会的課題への対応が重要な経営課題となっております。当社は気候変動への対応を重要課題として位置付け、新中期経営計画(2023年1月期~2025年1月期)において事業活動の柱に「カーボンニュートラル」を据えております。「カーボンニュートラル」に関連する電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)、自動運転、半導体関連を戦略重点マーケットと位置付け、そのための採用・教育・営業に注力してまいります。そしてこれらの「カーボンニュートラル」に関連する技術開発プロジェクトに当社のエンジニアが参画することで、開発の進展や市場での普及を支え、「カーボンニュートラル」の実現に貢献してまいります。
2022年7月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明しました。持続可能な社会を目指し、TCFDが公表した提言に沿った形で情報開示を行ってまいります。


ガバナンス

当社では、気候変動問題を重要課題として位置付けているため、気候変動を含むサステナビリティ関連の課題を議論する専門委員会としてサステナビリティ委員会を設置しました。本委員会は取締役会の直下に設置され、検討した事項を取締役会に報告・付議し、取締役会で審議・決定をし、協議した内容は外部に開示するとともに、会社の経営方針や各種施策に反映してまいります。
本委員会は、代表取締役を含む取締役(監査等委員である取締役を除く。)並びに監査等委員である取締役に加え本部長・部長を主な構成員とし、年4回開催しております。本委員会により、気候変動を含んだサステナビリティに関する課題・取り組み等の推進・進捗管理を行っております。
また、本委員会で審議された内容は取締役会に報告され、取締役会にて気候変動に関する重要なリスク・機会について審議・決議を行い、対応の指示及びその進捗に対する監督を行っております。

戦略

地球規模で社会環境が変化していく中、TCFDの提言に基づく取り組みなど、社会的要請への対応が重要な経営課題と捉えております。当社は事業活動の柱に「カーボンニュートラル」を据えて、採用・教育・営業の社内体制を構築してまいります。
当社では、2022年4月にサステナビリティ委員会により、TCFDの提言に基づく気候変動のシナリオ分析を実施しました。この分析に際し、気候変動に関する重要リスク・重要機会の洗い出しと、それらが及ぼす影響の定性評価を行っております。初めてのシナリオ分析として、当社のメイン事業であるエンジニア派遣領域を対象とし、2つのシナリオ(4℃シナリオと1.5及び2℃シナリオを併用)を用い、2030年時点での影響を考察しました。リスク・機会を抽出し、事業活動に与える影響度を「大」「中」「小」の3段階で評価しております。
また、気候変動が事業に与える財務的影響については、当社は国内エンジニア派遣業務を主体としており、生産設備等を保有する必要がないことから、気候変動によるリスクは少ないと認識しております。

シナリオ分析結果のまとめ(リスク・機会)

<時間軸>
短期:現在~3年以内に顕在化
中期:3~10年以内に顕在化
長期:10年以上先に顕在化

<評価> 財務的影響を基に記載
大:明らかに大きい
中:影響の大きさが不明
小:明らかに小さい
グレー:影響なしと想定
リスク項目 事業インパクト
大分類 中分類 小分類 時間軸 指標 考察:リスク 考察:機会 評価
(リスク)
評価
(機会)
移行
(1.5及び
2℃シナリオ)
政策・
規制
炭素価格 (炭素税) 短期~長期 支出増 当社はエンジニア派遣をメイン事業としており、顧客企業のニーズに対応するために事業所や研修施設を有している。そのため、炭素税が導入された場合、電力使用に伴い間接費が増加するリスクがある。
再エネ政策 短期~長期 支出増 再エネ政策が推進され再エネ需要の高まることにより、再エネ価格が上昇した場合に支出が増加するリスクがある。
省エネ政策 短期~長期 支出増 当社は事業所・研修施設で賃貸オフィスを利用している。
オフィスビルのZEB化が進むことでテナント料にZEB化対応費用が家賃に上乗せされるため、支出増加につながるリスクがある。
技術 低炭素技術の進展 短期~長期 収益増
支出増
当社の主要顧客は自動車業界であり、低炭素技術に関する製品の開発に関わる技術者の提供が求められる。それらの技術に対し、同業他社より対応が遅れた場合、当社技術者の技術が陳腐であると見なされ派遣技術者需要が縮小し売上が減少する可能性がある。
新しい技術の取入れが必要になる場合、情報収集や研修への支出が増加する可能性がある。
低炭素社会が推進され、低炭素技術を用いた製品の需要が増加する可能性がある。その場合に既存の顧客企業への技術者派遣需要が増加したり、新たに派遣先企業が増加することで売上が増加する可能性がある。
市場 重要商品の需要変化 短期~長期 収益増
支出増
当社の主要顧客は自動車業界であり、低炭素技術に関する製品の開発に関わる技術者の提供が求められる。それらの技術に対し、同業他社より対応が遅れた場合、当社技術者の技術が陳腐であると見なされ派遣技術者需要が縮小し売上が減少する可能性がある。
新しい技術の取入れが必要になる場合、情報収集や研修への支出が増加する可能性がある。
当社は自動車業界が主要顧客であるため、ZEV化対応に関わる設計・開発工程に携わる技術者を積極的に集めることで派遣需要が大きくなり売上が増加する可能性がある。
低炭素化技術の進展により、低炭素化のための技術の発達スピードの加速、クライアントからの依頼増加に対応するため採用・教育体制の強化を行うことでサービスを充実させることで売上増加につながる可能性がある。
異常気象が増加し、外気温が更に上昇または低下することで空調製品など季節性の製品への需要が増した場合、空調機器メーカーの開発需要が増え、派遣者需要拡大により売上が増加する可能性がある。
評判 顧客の評判変化 短期~長期 収益増
支出増
サプライチェーン全体での脱炭素の機運が高まっており、取引先の企業に対しても、排出量の削減や情報開示などの取り組みを求められることがある。
特に当社の主要取引先である自動車業界ではこの取り組みは進んでいるため、取り組みが不十分であると見なされた場合、当社への評判が低下し、売上の減少につながるリスクがある。また、これらに対応するための費用が負担となる可能性がある。
自動車業界のサプライチェーン全体で、排出量を削減する動きがあるため、気候変動への取り組みが先進的な企業であると認知されることによって、売上の増加につながる可能性がある。
従業員の評判変化 環境への取り組みや低炭素技術関連の派遣実績が求職者に評価された場合、企業イメージが向上し他社よりも人材採用が優位に進む可能性がある。
投資家の評判変化 短期~長期 収益増
支出増
脱炭素の潮流により、投資家に対しても投資先企業の判断要件に脱炭素への取り組みや、GHG排出量などを組み入れることを求められ対応コストが生じる可能性がある。 投資判断要件に環境への取り組みや、GHG排出量などの重要度が増し、環境への取り組みが先進的であると投資家に判断された場合、株価の上昇や、投資資金の流入の可能性がある。
物理
(4℃シナリオ)
急性 異常気象の激甚化(台風、豪雨、土砂、高潮等) 長期 支出増 自然災害増加による顧客企業の被災による稼働停止等が悪影響を受ける場合、研究開発削減に伴う技術者需要縮小により売上減少につながる可能性がある。
自社のオフィス・研修施設が被災した場合に対策や移転コストがかかる可能性がある。
慢性 平均気温の上昇 長期 支出増 平均気温が上昇することで冷房使用時間が長くなり、事業所や研修施設全てにおいてコストが増加する可能性がある。 外気温の上昇に伴い、室内温度を安全かつ快適にするニーズが高まる場合、空調機器メーカーの開発需要が高まり、当社の派遣人材の需要が増え売上増加につながる可能性がある。

各リスク・機会への対応策

リスク項目 対応策
大分類 中分類 小分類 リスクの対応例 機会獲得に向けた対応例
移行
(1.5及び
2℃シナリオ)
政策・
規制
炭素価格 (炭素税) GHG排出削減目標の設定
レンタカーのEV等低炭素車への切り替え
再エネ政策 オフィスの省エネ化による電力価格の削減
省エネ政策
技術 低炭素技術の進展 EV等低炭素自動車、省エネ・再エネ機器など低炭素商品の開発需要の取り込み
市場 重要商品の需要変化
評判 顧客の評判変化 低炭素技術者派遣による顧客の低炭素製品開発に貢献
低炭素技術の強化による新規派遣先企業の獲得
従業員の評判変化 低炭素領域での実績の確保
投資家の評判変化 低炭素技術者派遣による顧客の低炭素製品開発に貢献
低炭素技術の強化による新規派遣先企業の獲得
物理
(4℃シナリオ)
急性 異常気象の激甚化(台風、豪雨、土砂、高潮等) 自然災害の発生を想定したBCPの策定
慢性 平均気温の上昇 空調製品の開発需要拡大への対応

リスク管理

当社では、コンプライアンス・リスク管理会議において気候変動を含む様々なリスクから対応すべきリスクを特定し、リスク対応の優先度を定めた上で、継続的に進捗管理を行っております。検討内容は取締役会に報告・付議し、取締役会で審議・決定を行っております。

指標及び目標

当社では以下のとおり、GHG(温室効果ガス)排出量の算定を行っております。
2050年度目標として、GHG(温室効果ガス)排出量の実質ゼロを目指しております。
(2024年度までに、2020年度比で、22.6tCO2削減)

GHG(温室効果ガス)排出量(scope1+scope2)

単位: tCO2

主な内容 目標 実績
2050年度 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度
scope1 レンタカー使用による燃料使用 実質ゼロ 86.0 7.5 11.4 18.0 26.1
scope2 各拠点での電力使用 91.2 79.9 79.3 82.5
98.7 91.3 97.3 108.6

※ scope3については、現在算定中となります。

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