お客様の業務を深く理解し、将来性も見据えた最適な人財提案を目指しています。

16年間エンジニアとして歩んだ後、ハイバリューグループの営業担当者への新たな挑戦を選んだFリーダー。現場経験を強みに、今では100名規模のエンジニアを支える立場として活躍しています。エンジニアから営業担当者にキャリアチェンジした理由と現在のやりがい、これからの展望をうかがいました
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

Profile

エンジニア事業本部
ハイバリューグループ 東日本EC
リーダー F.T.

40代
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉

エンジニアが将来に希望を持てるようマーケットの開拓を行いたい。その一心で営業担当者にチャレンジしました。

Fリーダーは2008年に大学の工学部情報処理工学科を卒業後、アルトナーへ入社しました。入社後はソフトウェア分野からスタートし、電気設計や機械分野へと担当領域を広げながら、家電製品の設計や建設機械の生産技術開発、自動車の衝突安全性シミュレーションなど多様な業界でキャリアを積み重ねました。エンジニア時代には配属先を4社経験し、そのすべての業務でステップアップできていたのは当時の営業担当者のおかげだと感じていました。

そんなFリーダーが営業担当者への転身を決意したきっかけは、アルトナーの社内公募でした。エンジニアとして約16年間培ってきた経験を自分だけのものにするのではなく、若手の成長に活かしたい。そして、自分もかつてサポートしていただいたように、エンジニアが将来に希望をもてるような業務・マーケットの開拓を行いたいと思い、チャレンジする決心をしました。

現場でエキスパート職を務めていた頃、後輩の多くはまだ経験が浅く、業務の意味や技術の本質を十分に理解できていないこともあったそうです。Fリーダーは、技術的なスキルだけでなく仕事に向かう心構えやメンタル面も丁寧に伝えることで、少しずつ成長を支えてきました。その過程で「自分の経験を伝えることで、後輩の成長を促すことができる」と実感したといいます。

しかし、現場で関われるエンジニアの数は7〜8名。一方、営業担当者であれば数100名規模に広がります。より多くのエンジニアに成長のきっかけを与えられれば、会社全体の飛躍につながる──。その強い思いが、営業担当者への挑戦を更に後押ししました。

営業担当者は、エンジニアが未来を具体的に描けるよう伴走する存在です。

現在、Fリーダーは、ハイバリューグループ東日本ECのリーダーとして、お客様への提案やエンジニアのキャリア支援を担っています。お客様からの要望を伺い、将来を見据えた人財提案を行う一方で、エンジニアに対しては就業中の悩みやスキルアップに関する相談に乗り、キャリア形成を後押ししています。

また、技術展示会に足を運んで最新の業界動向を調査し、そこで得た情報をエンジニアとの面談に活用することもあります。業界におけるスキルの汎用性を伝えたり、将来性のある分野を紹介したりすることで、エンジニアが将来を前向きに描くきっかけをつくっています。

キャリアチェンジ当初は、管理業務に必要なツールや基礎を学ぶ研修を受け、その後は先輩や上長のサポートを受けながらOJTで実務に取り組みました。新しい配属先に配属されるときと同じように「未知の領域に挑む感覚」で臨めたため、大きな不安はなかったといいます。長年のエンジニア経験は、職種を越えて新しい環境に飛び込む力となりました。

◆営業担当者の1日の流れ
Fリーダーの典型的な1日は次のように進みます。

朝:ミーティングでチーム全体の状況を確認
午前:お客様を訪問し、打ち合わせや情報交換
午後:エンジニアとの面談(1日で多いときは6名と対話)
夕方:社内に戻り、資料作成や各種調整業務
終業前:翌日の訪問予定や面談の準備

元エンジニアだからこそ、人財と仕事をより良く結びつけられると考えています

Fリーダーの強みは「人財と仕事をより良く結びつける」提案ができることです。お客様から人財配置の要望があった際に、その人財に必要なスキルやツール、さらに必要とされる人物像や性格まで具体的にイメージできるのは、元エンジニアだからこその強みです。
特にハイバリューグループでは、お客様からの要請を受けて行動するだけではありません。自らお客様の業務内容のヒアリングを行い、将来性も考慮した人財の提案や、配属中のエンジニアの対応可能な業務について提案をしています。

例えば、同じ技術力を持つエンジニアでも積極的にコミュニケーションを取るタイプの人もいれば、一人でコツコツ取り組むことが得意なタイプの人もいます。個人の特性を見極めて配属を調整することが本人の力を最大限に引き出すことにつながり、結果としてお客様へ還元しやすい環境を整えられるのです。

エンジニアの成長を間近で見られることが、一番のやりがいです

Fリーダーが最もやりがいを感じる瞬間は、エンジニアの成長が目に見えたときです。配属先で新しい分野に挑戦し、苦手だった領域を克服していく姿や、業務の幅が広がっていく様子に立ち会えるのは、大きな喜びだといいます。

特に印象に残っているのは、資格取得に向けて努力を続けたエンジニアの姿です。何度も試験に挑戦し、諦めずに勉強を続ける粘り強さが、同じ現場の若手にも良い刺激を与えました。後輩がその背中を見て「自分も挑戦してみよう」と学習を始めるなど、成長の連鎖が生まれていったといいます。

エンジニア時代には目の前の業務に全力を尽くすことが中心でしたが、営業担当者としては、より広い視野で「人財が育っていく過程」に携われます。個人の努力が周囲に波及し組織全体の成長につながっていく様子を見守れるのは、まさに営業担当者だからこその醍醐味だとFリーダーは語っています。

更に、お客様からエンジニアの評価をいただくこともやりがいの1つになっています。アルトナーのエンジニアは研究や、上流工程の開発において非常に良い評価をいただいています。数多くの嬉しいお言葉をお客様からいただいてきたFリーダーですが、特に「困ったらアルトナーのエンジニアへ相談しています」とお客様から評価いただいたことが印象に強く残っているといいます。

エンジニアが希望を持てる環境を作ることが、自分の役割だと思います

Fリーダーが今後の目標として掲げているのは、エンジニアがより希望を持って働ける環境を作ることです。配属先で日々の業務をこなすだけでは、将来を描けずに意欲を失ってしまう可能性があります。だからこそ大切なのは、5年後・10年後の姿を具体的にイメージできるよう支援することだといいます。

営業担当者は、エンジニアに未来像を示す「メンター」的な存在でもあります。Fリーダーは、エンジニアにそれぞれの分野で活躍するモデルケースや成果を上げた事例などを具体的に紹介することで「自分もこうなれるかもしれない」という動機付けをするよう心がけています。

さらに、技術的なスキルだけでなく「仕事に向き合う姿勢や心構え」を伝えることも重視しています。地道な研究の繰り返しや、結果がすぐに出ない工程を粘り強く継続することはどの分野のエンジニアも避けられません。そうした現実を自ら経験し、それ実は将来につながる重要な過程であると伝えることで、若手エンジニアも前向きに成長を続けられる環境づくりに力を注いでいます。

Fリーダーが描く5年後の理想像は、業界ナンバーワンの技術力を持つグループを作ることです。その実現に向けて展示会や業界レポートに目を通し、半導体、自動車、AI、ネットワークといった各種分野の最新動向を把握するよう努めています。将来どのような技術が求められるかを見極め、その知見をエンジニアへのアドバイスに活かしています。

また「次の時代に必要とされるスキルを、いまのうちから備えて欲しい」という思いから、学習や資格取得も積極的に後押ししています。具体的には、IPAの「ネットワークスペシャリスト試験」や「E資格」などを例に挙げながら一人一人の挑戦を支援。こうした取り組みの積み重ねが、やがてグループ全体の技術力を押し上げると考えています。

キャリアを考えるエンジニア・学生へのメッセージ

「エンジニアから営業や管理部門へと新しい挑戦を考えている方には、まず自分の5年後の姿を思い描いてみて欲しいと思います。その未来像に近づくための挑戦こそが、必ず成長につながります」

さらに、これから進路を選ぶ学生にもエールを送りました。

「どんな職種を選ぶとしても、自分の将来像を具体的に考えることが大切です。まずは一歩踏み出し、挑戦することで道は開けます。楽しさややりがいを感じながら、自分のキャリアを築いてください」

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