アルトナーの技術領域について ー 業務内容や求められるスキルとは「電気・電子編」
アルトナーでは、エンジニアの技術領域を「ソフトウェア」「電気・電子」「機械」の3つに分け、それぞれの専門性を活かしたフィールドで活躍できる環境を整えています。
(電気・電子領域は、製品の内部で機能を支える“目に見えない技術”を扱う領域です。電圧や電流、波形といった数値から状態を読み取り、製品が正しく、安全に動くかを判断していきます。
アルトナーでは、学生時代に学んだ電気理論や物理の基礎を活かしながら、設計・評価の現場で経験を積み、電気・電子エンジニアとしての専門性を高めることが可能です。)
今回は、電気・電子系エンジニアの仕事内容や求められるスキル、将来身に付く力について、アルトナー能力開発本部 電気・電子研修担当の田中マネージャーにお話をうかがっていきます。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

能力開発本部
電気・電子研修担当
マネージャー 田中 誠一(たなか せいいち)
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉
アルトナーの電気・電子領域とは
電気・電子系エンジニアは、機器や装置の心臓部となる回路基板設計、信頼性評価を行います。
業務は、大きく「設計」と「評価」に分かれます。
設計は、モノを動かすための電気回路や電子回路を考え、設計する業務です。回路図CADや回路シミュレータを使って、回路を作り込んでいきます。
評価は、目に見えない電気の状態を、計測器を用いて数値や波形として捉え、その結果をもとに「想定どおりに動いているか」「安全性に問題はないか」を確認します。取得したデータは、Excel VBAやPythonなどを使って解析し、状態を判断します。
主に扱う技術・知識
電気・電子領域で扱うのは、電気理論をはじめとした工学的な基礎知識です。具体的には、デジタル回路やアナログ回路などがベースになります。
そのうえで、電気は物理学の一分野であることから、数式や原理原則に基づいて現象を理解する力も求められます。
主なお客様・関わる製品
顧客企業は、自動車業界や半導体業界が中心です。
自動車業界では、電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)など、次世代モビリティに関わる開発が進んでいます。半導体分野では、半導体を製造するための装置の開発に携わるケースが増えてきています。
グループごとの業務・役割

◼️ハイバリューグループ(HVG)
5年後・10年後を見据えた製品や技術の研究・先行開発を担います。
次世代の燃料電池自動車・電気自動車や半導体製造装置など、「これから世に出ていくもの」を対象に、技術開発や仕組みづくりに関わります。
■ワイドバリューグループ(WVG)
量産を見据えたECUの設計や電気的な評価を担当します。
近い将来市場に出る製品を対象に、回路設計や「正しく、安全に動くか」の確認を行います。
■プロダクトバリューグループ(PVG)
実際に製品として世に出る段階での品質確認や装置の組み立て・調整を担当します。
半導体製造装置や液晶基板の組み立て、高精度を実現するための調整・保守を行います。
最近の技術トレンド
近年、電気・電子領域で特に注目されているのが、半導体分野です。次世代自動車や自動運転、AIといった技術は、すべて半導体がなければ成立しません。生成AI技術も、目に見えないところで半導体が高速に計算を行うことで成り立っています。
さらに、「カーボンニュートラル」の実現や性能向上に向け、半導体の微細化・高性能化が進んでおり、それを支える半導体製造装置の研究・開発ニーズも高まっています。
よくあるQ&A
Q. 電気・電子領域ではどんなスキルが求められますか?
A. 見えない電気の状態を、数値や波形から読み解く力です。
電気は目に見えないため、電圧や電流、波形といった数値データをもとに、回路や装置がどのような状態にあるのかを正しく判断する必要があります。そのためには、物理学や電気理論といった原理原則を理解し、「なぜこの波形になるのか」「この数値は何を意味しているのか」を論理的に考えられる力が重要になります。
また、近年は、従来のように数年単位で開発するのではなく、より短いサイクルで試作と改善を重ねながら完成度を高めていく開発スタイル(アジャイル)が求められています。アジャイル型の開発手法においては、多分野のエンジニアと密にコミュニケーションを取りながら認識をすり合わせていく力が欠かせません。電気・電子の専門性を軸にしつつ、周囲と連携しながらモノづくりを進められることが、これからのエンジニアに求められる姿勢だといえます。
Q. 電気・電子領域で働く中で、身に付くスキルは何ですか?
A. ハードウェアで「やりたいこと」を実現するための構築知識が身に付きます。
また、計測データから状態を考察する分析力・考察力も養われます。
Q. どんな方が電気・電子系エンジニアに向いていますか?
A. 固定観念にとらわれず、根気強く結果に向き合える方が向いています。
トライ&エラーを繰り返しながら、出てきた結果をもとに改善を続けられる姿勢が大切です。
Q. 電気・電子領域ではどんな学部・学科出身の方が多いですか?
A. 工学部の電気電子工学科出身者が多いです。
近年は理学部(物理・数学・化学など)出身の方も増えています。数式や原理をもとに現象を捉える力は、電気・電子領域でも大きな強みになります。
Q. 電気・電子領域ではどのようなツールやソフトウェアを使いますか?
A.設計業務ではおもに回路図CADや回路シミュレータ、評価業務ではExcel VBAやPythonを使います。
Q. 電気・電子系エンジニアとして、やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
A.トライ&エラーを重ねた末に、苦労してきたものが想定どおりに動いたときです。
製品が形になったときにも大きなやりがいを感じます。
一回でうまくいかないからこそ、結果につながった瞬間の達成感は非常に大きなものになります。