PVG→WVG→HVGとキャリアアップする中で、自分の成長を実感するようになりました

燃料電池自動車(FCV)という次世代モビリティの中核技術開発に携わりながら、着実にキャリアを積み重ねてきたSさん。請負・受託グループからエンジニアとしてのキャリアをスタートし、その後はプロダクトバリューグループ、ワイドバリューグループ、そして現在のハイバリューグループで業務を経験する中で、担当できる業務の幅を広げてきました。今回は、3年前の取材から現在までの成長、そして今後の目標についてお話をうかがいました。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

Profile

ハイバリューグループ
ソフトウェア S.S.

工学部 地域未来デザイン工学科
2022年新卒入社 20代
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉

燃料電池システムのテスト業務に携わっています

現在Sさんは、FCVに搭載される燃料電池システムの性能や耐久性を評価する試験のオペレートを担当しています。温度や湿度、負荷条件などを変化させながらシステムの挙動を確認し、どのような環境下でも安全かつ安定して稼働するかを確かめる業務です。

燃料電池システムはFCVの心臓部であり、極低温下でも高温下でも発電性能が維持される必要があります。こうした条件の変化に対する結果を確かめるテストは、実車開発に欠かせない工程です。

一人で任されるオペレートが増え、責任の重さを感じています

3年前のインタビュー以降、Sさんは引き続き自動車業界の燃料電池システム開発に携わってきました。以前は先輩がメインで試験をオペレートすることが多かったのですが、今では一人でテストを任される機会も増え、技術的な相談をお客様と直接行う場面も増えました。責任の大きさを実感しながらも、仕事のやりがいにつながっています。

技術だけでなく、仕事へ向き合う姿勢が大きく変化しました

(2023年 取材時の写真)

Sさんがこの3年間で特に成長を感じているのは、技術的なスキルだけではありません。社会人としての仕事への向き合い方も大きく変化しました。

配属当初はわからないことを抱え込んでしまうこともありましたが、経験を重ねる中で「早めに相談すること」が業務を円滑に進めるうえで重要だと実感するようになりました。その姿勢によってテスト運行がスムーズになり、配属先でも信頼が積み重なっていきました。

前回のインタビューで掲げた「知識とスキルを高め、人々の役に立つ製品を世の中に出す」という目標について、Sさんは確かな手応えを感じています。

燃料電池システムの試験を進める中で、電気・電子の知識だけでなく、配線づくりなどのハード寄りの作業にも挑戦し、机上では得られない理解が深まりました。試験の度に新しい仕組みや制御への理解が増え、それが日常業務に直結しています。

一方で、技術は日々進化するため、まだ目標の途中段階にあるとも話します。学びに終わりはなく、今も目標に向かって着実に前進し続けています。

各グループで学んだことが蓄積されて力になっています

Sさんはこれまでに、請負・受託グループ、プロダクトバリューグループ、ワイドバリューグループ、ハイバリューグループの4つのグループを経験してきました。これはアルトナー社内でも珍しいキャリアです。周囲のサポートもあり、社内公募に挑戦し環境を広げてきたことで、それぞれのグループでの経験が現在の力につながっています。

請負・受託グループでは、業務の基本的な進め方や資料作成など、エンジニアとしての基礎を学んだSさん。プロダクトバリューグループでは、テストデータを見る際にどこに着目すればスムーズに解析できるのか、そのコツを習得しました。ワイドバリューグループでは、チームの1つをまとめる役割を担い、メンバー管理や業務状況の把握を通じてチーム全体を見渡す力が養われました。現在所属するハイバリューグループでは、求められる精度も裁量も大きくなり、相手が求めていることを先回りして考え自ら動く力が求められます。

S.S.さんのキャリアシフト

入社してからの4年間を振り返ると、「これまでの頑張りがきちんと評価されている」とSさんは話します。特に、4つのグループをそれぞれ経験できたことは、コツコツと真面目に仕事へ向き合う姿勢が評価されたと感じると同時に、今まで以上に期待されていると感じ身が引き締まる思いもあったそうです。

複合的な業務にも対応できるクロスドメインなエンジニアを目指します

今後の展望として、電気・電子の知識に加えてソフトウェア分野にも精通し、より幅広い業務に対応できるエンジニアを目指したいと話すSさん。燃料電池システムの試験では、制御の仕組みを理解していないと、「なぜその値が変化したのか」「どの動作が影響しているのか」が正しく判断できない場面があります。また、解析をスムーズに進めるために、自分でプログラムを組んでデータを扱うケースもあり、ソフトウェアの知識が必要であることを実感しているといいます。こうした経験から、電気・電子だけに留まらず、ソフトウェアの知識も取り入れながら複数の領域を横断できるクロスドメインなエンジニアに成長していきたいと考えています。

自ら行動すると、助けてくれる人が必ずいます

Sさんの直近の目標は、応用情報技術者試験の合格です。そして5年後には、電気工事士試験(一種・二種)にも挑戦したいと話します。 夢や目標をかなえるためには、考えているだけでは何も始まらないと語るSさん。業務の中で小さな一歩を積み重ねてきました。応用情報技術者試験の勉強では、先輩に勉強方法を相談し、過去に受験経験のある方から参考書を譲ってもらったことで、効率的に学習を進められるようになりました。

また、業務の中で新しい知識が必要だと感じたときは、その都度「どう学べば良いか」「どこを理解すべきか」を周囲に質問し、自分の理解を深めるきっかけにしています。自ら動くことで道が開けることも多く、行動することの大切さを強く実感しているといいます。これからもやりたいことがあれば自分から動き、学びの機会をつかみにいきたいと話してくれました。

また、現在、Sさんには新卒の後輩が1名ついており、少しずつ先輩としての役割を意識するようになりました。今後さらに後輩が増えていけば、自分が学んできた知識や経験をより体系的に伝える場面も増えるはずです。将来的後輩が安心して相談できる存在を目指して日々の業務と学びに向き合い続けています。

挑戦したいと思ったとき、背中を押してくれる環境があります

アルトナーでは、ソフトウェア、電気・電子、機械の専門講座が用意されており、知識を広げる機会が豊富にあります。Sさんも複数の講座を受講し、自分のスキルアップに役立ててきました。わからないことがあっても、先輩や営業担当者が親身に相談に乗ってくれる環境で、働くうえでの安心感が大きいといいます。

努力した分がしっかり評価され、上を目指したいと伝えれば挑戦の機会を与えてくれる風土があることが、Sさんにとってアルトナーの大きな魅力です。

これからエンジニアを目指す方へ

後悔のないように、やりたいことがあるならどんどん挑戦して欲しいです。困難に直面したときは一人で抱え込まず、周りに頼ってください。助けてくれる人は必ずいます。そしていつか、自分が誰かに頼られるエンジニアになれるよう、日々の成長を大切にしてください。

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