アルトナーの技術領域について ー 業務内容や求められるスキルとは「機械編」
アルトナーでは、エンジニアの技術領域を「ソフトウェア」「電気・電子」「機械」の3つに分け、それぞれの専門性を活かしたフィールドで活躍できる環境を整えています。
(エンジニアの仕事の中でも、機械領域は「形あるモノ」を直接つくり上げていく領域です。
力のかかり方や部品同士の関係性を考えながら、製品として成立する構造を設計していきます。
アルトナーでは、学生時代に学んだ力学や物理といった基礎を土台に、実際のモノづくりの現場で経験を積みながら、機械系エンジニアとしての専門性を高めていける環境を整えています。)
今回は、機械系エンジニアの仕事内容や求められるスキル、将来身に付く力について、アルトナー能力開発本部 機械研修担当の黒木マネージャーにお話をうかがっていきます。
(取材・記事執筆:アルトナー取材班)

能力開発本部
機械研修担当
マネージャー 黒木 健児(くろき けんじ)
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉
アルトナーの機械領域とは
機械系エンジニアは、「どうすればモノが思いどおりに動くか」を考え、部品の形や組み合わせを設計する仕事です。力のかかり方や動き方を考えながら、実際に使える製品の形にしていきます。外力に耐えながら部品同士がどのように作用するのか、どのような構造であれば狙った動きを実現できるのかを考え、製品として実現します。機械はモノが実際に「見える」領域である一方、思いどおりに動かすためには材料の特性や力のかかり方、部品同士の関係性の正しい理解が欠かせません。
主に扱う技術・知識
部品が壊れないようにどんな力がかかるかを考える「力学」、部品同士の組み合わせでどんな動きになるかを考える「機構学」、エネルギーの原理について考える「物理学」といった工学的な知識をもとにモノづくりを行います。モノの加工方法や形を表現するための図面を描く技術も必要とされます。
主なお客様・関わる製品
主なお客様は、自動車メーカー、半導体製造装置メーカー、医療機器メーカーです。
アルトナーの機械系エンジニアは、暮らしや産業を支える、様々な製品の設計・開発に携わっています。
グループごとの業務・役割

◼️ハイバリューグループ(HVG)
研究・先行開発領域を担うグループです。
自動車分野では衝突安全や運転支援システム(ADAS)に関わる構造検討を行います。また、新しいエネルギーを用いた動力源(電池・水素関連)の研究開発や全固体電池の開発にも携わっています。
半導体分野では、検査装置や新たな加工技術など、主に製造を支える技術の検討・設計に携わります。
■ワイドバリューグループ(WVG)
実際のモノの設計を担当するグループです。
主に、開発された新しい技術を搭載するための製品設計に携わります。
■プロダクトバリューグループ(PVG)
製品化される際の組み立てや、精密な技術を実現するための部品位置調整など、主に高精度な装置組立に従事しています。
最近の技術トレンド
機械領域でも、CAD(※1)やCAE(※2)へのAI活用が進み始めています。形状を考えながら同時に強度検討を行い、AIが複数の形状案を提案してくれる機能も登場しています。しかしながら、提案内容の妥当性を見極め、最終的に判断するのは人の役割です。AIはあくまで設計の効率化や発想の幅を広げるためのツールであり、エンジニア自身が原理や意図を理解したうえで使いこなすことが重要です。
※1 CAD(Computer Aided Design)コンピューター上で部品や製品の形状・構造を設計するためのソフトウェア。3次元で形を確認しながら、設計内容を検討できます。
※2 CAE(Computer Aided Engineering)設計した形状に対して、強度や変形、振動などをコンピューター上で解析・検証するためのソフトウェア。試作品を作る前に、設計が成立しているかを確認できます。
よくあるQ&A
Q. 機械領域ではどんなスキルが求められますか?
A. 「設計の考えを言語化し、共有する力」です。
自分が考えた設計の妥当性を、他の設計者や関係者に説明する力が求められます。知識や図面の正確さに加え、「なぜこの構造にしたのか」を論理的に伝える力が重要です。
また、今後の機械設計では、機械だけを考えていればよいという時代ではなくなっています。製品を動かすためには、電気によるエネルギー供給や、ソフトウェアによる制御が不可欠であり、それらも含めて1つの製品として考える視点が求められます。自分の専門を軸にしつつ、電気・電子やソフトウェアとつながりを持って設計できる力が、今後、より求められていくでしょう。
Q. 機械系のエンジニアとして働く中で、身に付くスキルは何ですか?
A.機械領域では、設計の進め方そのものが身に付きます。
設計プロセスの流れを理解すると、別の配属先で異なる製品に携わる場合でも応用が利きます。
実際の業務の中で何度も設計を繰り返すことで経験が積み重なり、機械設計者としての専門性が着実に高まっていきます。
Q. どんな方が機械系エンジニアに向いていますか?
A. 形や動き、仕組みへの興味や関心が強い方です。
「なぜこの形なのか」「どうしてこの動きをするのか」と、モノを見て考えることが好きな好奇心旺盛な方が機械領域に向いていると思います。
また、機械領域は技術の進歩が速く、製造方法や設計の考え方も変化しています。新しい技術や製造工程に関心を持ち学び続けられる方ほど、より良い設計につなげていけるでしょう。
Q. 機械領域ではどんな学部・学科出身の方が多いですか?
A.工学部の機械系学科やシステム工学科出身の方が多いです。他にも、物理専攻の方もいます。
Q. 機械領域ではどのようなツールやソフトウェアを使いますか?
A.設計と検証を行うためのツールを使います。
具体的には、図面を描くための3次元CAD、設計の妥当性を検証するCAE、生産方法を検討するCAMなどの設計・解析ツールを使用します。また、振動試験機や衝撃試験機、熱衝撃試験機や恒温層など各種の環境試験機や繰り返しの操作を行う耐久試験機といった各種実験機も取り扱います。
Q. 機械系エンジニアとして、やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
A. 自分たちが考えた設計どおりに製品が動作し、狙い通りの成果が得られたときです。
製品が形になったときにも大きなやりがいを感じます。
一人ではなくチームで作り上げていくからこそ、完成したときの達成感はより大きなものになります。