自動車業界で得た経験を、精密機器メーカーでのロボットビジョンシステムのソフトウェア開発に活かしています

ソフトウェア K.A.
数物・電子情報系学科卒
2019年 新卒入社 20代
〈役職・年齢・業務内容等は取材時のものとなります。〉
2019年にアルトナーへ入社したKさんは、自動車メーカーと自動車部品メーカーで経験を積んだのち、現在は精密機器メーカーでロボットビジョンシステムのソフトウェア開発に携わっています。自動車向けソフトウェア開発とロボットビジョンシステムのソフトウェア開発では、開発規模や仕事の進め方にどのような違いがあるのでしょうか。また、業界が変わっても共通して活かせる力とはどのようなものなのでしょうか。Kさんが入社7年目の今感じているアルトナーの魅力や、今後目指すエンジニア像についてもうかがいました。(取材・記事執筆:アルトナー取材班)
幅広い分野を経験しながら、自分に合ったキャリアを見つけたいと考えました
Kさんは学生時代、数物・電子情報系学科を専攻し、電気回路を中心に通信やプログラミングなどを学びながらハードウェアとソフトウェアの両分野に広く触れてきました。
学生時代からエンジニアとして働きたいという思いはあったものの、携わりたい業界や製品までは明確に決まっていませんでした。そんな中、多様な分野で経験を積みながら自分に合ったキャリアを探せる点に魅力を感じ、アルトナーへ入社しました。

自動車のソフトウェア開発を通じて、エンジニアとしての土台を築きました
Kさんは1社目の自動車メーカーで、統合制御ECUのフェールセーフ機能※1や冗長電源ECU※2の電源部を担当しました。設計構想書の作成から試験まで幅広い工程に携わり、海外のサプライヤと連携した検証やデバッグも経験しました。
当時は社会人になったばかりだったこともあり、当初は先輩に教わりながら業務を進めていましたが、経験を重ねる中で、最終的には1人で業務を任されるまでに成長しました。
※1フェールセーフ機能:機械やシステムに故障や異常が発生した際、安全な状態を保つように制御する機能
※2冗長電源ECU:複数の電源系統を備え、一方に障害が発生しても必要な機能を継続できるようにした電子制御ユニット
2社目の自動車部品メーカーでは、HEV車の回生協調ブレーキシステム※3やデカップルブレーキシステム※4の開発に携わりました。要求仕様の検討からコードの実装、顧客対応、検証までを担当しました。
1社目と同じ自動車向けソフトウェアの開発だったため、それまでに得た知識や技術を活かし、業務にも比較的早く慣れることができたといいます。更に、経験を積む中でグループリーダーのような役割も任されるようになり、担当する業務の幅を広げていきました。
※3 回生協調ブレーキシステム:回生ブレーキと油圧ブレーキを協調させ、必要な制動力を生み出す仕組み
※4 デカップルブレーキシステム:ブレーキペダルの操作をセンサーで検知し、電子制御によって必要な制動力を生み出すシステム
こうした2社での経験を通じて、Kさんは自動車向けソフトウェア開発の知識や技術を身につけるとともに、エンジニアとして仕事を進める上での土台を築いていきました。
ロボット制御や画像処理など、新たな技術の習得に取り組んでいます

Kさんは現在、精密機器メーカーでロボットビジョンシステムのソフトウェア開発に携わっています。これまで経験してきた自動車業界とは異なる分野への挑戦となりましたが、対応できる領域を広げる機会と捉え、新たな知識や技術の習得に取り組んできました。

ロボットビジョンとは、ロボットの手先に搭載したカメラで対象物を捉え、その位置や向きを認識する技術です。この技術は、箱の中にばらばらに積まれた部品を認識して取り出す「ばら積みピッキング」や、コンベア上を流れる部品を追従し、ピッキングやボルト締結を行う「ビジョントラッキング」などに活用されています。部品の重なり方や向きが毎回異なる作業はロボットによる自動化が難しく、現在も人の手で行われている現場が少なくありません。ロボットビジョンは、こうした製造工程の自動化を支える技術です。
現在の業務では、ロボット制御や画像処理などの専門知識が必要です。また、取り扱うロボットメーカーごとの仕様や操作方法の違いに対応する柔軟性も求められます。既存のコードを読み解きながら、配属先の社員の方やプロジェクトチームのメンバーに教わることで知識を習得し、日々スキルを磨いています。配属されてからまだ1年に満たないものの、基本的な業務をKさん1人で進められるようになっています。
業界が変わっても、開発の考え方は活かせると実感しました

自動車向けソフトウェア開発とロボットビジョンシステムのソフトウェア開発においてKさんが最も大きな違いを感じているのは、開発規模です。
自動車には多数のECUが搭載され、それぞれの機能が情報をやり取りしながら動いています。例えば、ブレーキの制御を変更すると、車が曲がる際の安定性など、そのほかの機能にも影響を与える可能性があります。そのため、小さな変更であっても決められたプロセスを慎重に踏み、多くの人によるレビューや検証を重ねる必要があります。
一方、ロボットビジョンシステムのソフトウェア開発は、基本的にPCとロボットの間で完結します。コードを変更した結果をロボットの動きとして比較的すぐに確認できるため、自分の変更がシステムに反映されたことを実感しやすい点が面白いとKさんは語ります。
業種や開発規模が異なっても、これまでに培ったプログラミングの知識やV字開発の考え方、不具合解析の進め方は、現在の業務にも活かせています。こうした基礎力が新たな分野でも通用するとわかったことは、Kさんの自信につながっています。
成果を評価され、人の役に立てることにやりがいを感じています

Kさんは、自分が携わった製品が実際に使われることに、大きなやりがいを感じています。また、周囲から質問や相談を受け、自分の知識や経験を伝えることで感謝されることもやりがいにつながっていると語ります。
また、報酬面でも、自身の成長を実感しているKさん。毎年契約単価が上がり、報酬に反映されていることを、配属先から仕事ぶりを認めてもらえている証だと捉えています。特に、配属先が変わらずに契約単価が上がったときは、それまで積み重ねてきた経験や成果が認められたと実感でき、モチベーションにつながっているそうです。
1つの企業に所属しながら新しい分野へ挑戦できることがアルトナーの魅力だと感じています
入社7年目の今、アルトナーに入社したことはよい選択だったとKさんは感じています。入社当初は、アルトナーで経験を積んだ後にやりたいことを見つけ、転職することも考えていました。しかし、実際には複数の配属先で新たな業務を経験しながら現在を迎えています。1つの企業に所属しながら新しい分野へ挑戦し、対応できる業務の幅を広げられることに、技術者派遣企業であるアルトナーならではの魅力を感じているといいます。
Kさんの場合、1つの配属先での勤務期間は2年半から3年半ほどでした。その期間は、仕事に慣れ、専門知識やノウハウを身につけるのにちょうどよかったと振り返ります。配属先で得た知識や経験を土台に次の分野へ進める環境が、自身の目指すキャリアにも合っていると考えています。
また、異動先にアルトナーの社員がいる場合は、配属前に現場の雰囲気や業務内容を聞くことができるため、新しい環境で働くイメージを持った上で挑戦できることも安心感につながっています。
AIも活用しながら、様々な業種で活躍できるエンジニアを目指します

Kさんは今後1年間で、プログラミングに加え、カメラによる画像処理やロボット制御についても理解を深め、ロボットビジョンシステム全体の仕組みを把握することを目指しています。
その先は、ロボットビジョンシステムのソフトウェア開発で得た経験をほかの業界でも活かし、様々な業種で活躍できる汎用性の高いエンジニアになることが目標です。また、これまで様々な分野で経験を広げてきたからこそ、今後は1つの環境でより深く経験を積み、人を引っ張っていける力も身につけたいと考えています。
理想の姿に近づくためには、専門知識だけでなく、自ら学び、挑戦する姿勢が大切だと語るKさん。好奇心を持って新しい技術に触れることを意識しています。最近では、コード実装を支援するClaude Codeも活用しています。今後はコード生成だけでなく、業務の効率化につながる解析ツールの開発などにもAIを活かしたいと考えています。
休日はジムで体を動かすほか、夫婦で旅行やキャンプに出掛けて過ごしています。学生時代の友人と食事をしながら近況や思い出話を楽しむことも、よい気分転換になっているそうです。
エンジニアを目指す方へのメッセージ
学び始めたばかりのうちは、知識がばらばらの点にしか見えないかもしれません。しかし、少しずつ知識が線になり、やがて面としてつながる瞬間があります。
わかることが増えるほど、エンジニアの仕事は楽しくなります。最初は粘り強く取り組んでみてください。私もまだ成長の途中です。一緒に頑張りましょう。